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【読書記録85】『現代語訳 論語と算盤』

こんばんは。
日曜日はビジネス書や自己啓発本の日です。

今日は渋沢栄一の誕生日

Instagramのストーリーズにて、毎日「今日は何の日」投稿をしています。もともとはパソコンを前にコーヒーカップの画像とともに朝活の報告をしていたのですが、あまりにも代わり映えのしない画像に毎日の変化をつけようとはじめました。「今日は何の日」から連想されるスタンプを用意しているのですが、意外と多くの方が押してくれるのも嬉しく、今では今日は何の日かを調べるのも朝のちょっとした楽しみです。

さて、そんななかで本日3月16日は渋沢栄一の誕生日ということで、『現代語訳 論語と算盤』を紹介します。

渋沢栄一が説く「道徳と商売」

大河ドラマにも取り上げられ、昨年ついに新紙幣の顔となった「日本実業界の父」渋沢栄一。初めて手元に新紙幣が届いたときは、やはりどこか嬉しく、ホログラム加工をしばらく眺めていました。

『論語と算盤』は、渋沢の講演を一冊にまとめた本です。「論語」は孔子とその弟子たちの会話をまとめた中国の古典で、道徳について説いています。一方、算盤は商売の象徴。道徳と商売での成功は一見すると相反するように思えるが、実は両立できるし、両立を目指すべきだ」といったことが語られ、今でもビジネスパーソンに読み継がれています。

各章のタイトルも、本のタイトルと同じく、一見すると対立するような概念が並んでいます。小見出しにはやや難しさを感じるかもしれませんが、本文は分かりやすい日本語で書かれているので、ぜひ読んでみてください。

第1章 処世と信条
第2章 立志と学問
第3章 常識と習慣
第4章 仁義と富貴
第5章 理想と迷信
第6章 人格と修養
第7章 算盤と権利
第8章 実業と士道
第9章 教育と情誼
第10章 成敗と運命

読むたびに、心に響く部分が変わるのも、この本の面白いところ。自分の生き方や価値観の変化を感じられます。皆さんは今、どの章が一番心に刺さりましたか?

「習慣は感染する」?

今回読み直して私が注目したのは「第3章 常識と習慣」、その中でも「習慣は感染しやすい」という箇所でした。コロナ禍を経て、「感染」という言葉に敏感になったことも影響しているのでしょうか。

また、習慣はただ一人の身体だけに染みついているものではない。他人にも感染する。ややもすれば人は、他人の習慣を真似したがったりもする。この感染する力というのは、単によい習慣ばかりでなく、悪い習慣についても当てはまる。だから、大いに気をつけなければならない。

良い習慣の影響を受けるためにも、自分の身を置く環境を選ぶことが大事そうですね。また、自分の行いや習慣も、意外と周囲から見られているもの。自分が悪い習慣の「感染源」にならないよう、責任感を持たねばとも思いました

そして、習慣形成には若い頃が肝心だとも述べつつ、老年期の渋沢栄一が「年をとっても習慣は変えられる」と言っていることは、大人にとっても励みになる言葉ではないでしょうか。あれは控えたい、あれをもっとなどと考えつつ引用して、本日はここまで。

わたしは青年時代に家出をして、天下を流浪し、比較的気ままな生活をしたことが習慣となってしまい、後々までその悪い癖が抜けなくて苦労した。ただし、日々悪い習慣を直したいという強い思いから、大部分はこれを直すことができたつもりではある。悪いと知りながら改められないのは、自分に打ち克とうとする心が足りないということだ。
またわたしの経験からいえば、習慣は老人になってもやはり重視しなければならないと考える。青年時代に身につけた悪い習慣でさえ、老後の今日になって、努力すれば改められるものなのだ。今日のように、日々新たな気持ちで社会に臨まなければならないとき、なおさら「自分に克つ」という心を持って身を引き締めていかなければならない。

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この記事を書いた人

企業にて、産業翻訳の翻訳、チェック、ディレクションに従事。
フリーランスにて、映像翻訳と読書ブログ運営。
観劇と、ヨガ・ピラティスが好き。

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