こんばんは。
土曜日は、趣味に関する本や雑学収集本です。
大統領を知って、歴史を知る
どれだけ歴史や政治経済に興味がない人でも数名は名前を言うことができるだろう、アメリカ大統領という存在。映画やドラマで好きな俳優さんが演じて身近に感じているなどもあるかもしれませんね。そんな大統領を切り口に時系列に沿って追っていくと、単独で知るよりも政策や事件がスッと頭に入ってきます。
本日は『アメリカ大統領図鑑』を紹介します。前回のトランプさんまで44名の大統領全員の経歴や取り組み、評価がまとめられています。「はじめに」でも書かれているように、日本との関わりについても随所に記載があり、大統領個人だけでなく「そのときのアメリカ国民」を垣間見れるような作りです。
本書は、そんな44人のアメリカ大統領たちの政治手腕、功績、エピソード、そして私たちの住む日本との関わりなどを盛り込んだアメリカ大統領の図鑑である。
そこから見えてくるのは、歴代大統領たちのパーソナリティーだけではない。彼らをトップに据えた、その時々のアメリカという国の本当の姿が露わになってくるのだ。
「大統領の成績表」
本書では、初代大統領ジョージ・ワシントンから前回のトランプさんまで、初代から第45代まで44名の大統領について、下記の構成で紹介されています。
・経歴
(生没年月日、任期の期間、所属政党、「どんな人?」)
・エピソードコラム
(2~4つ)
・「大統領の成績表」
(「実行力・知力・決断力・カリスマ性・政治力」の5観点のレーダーチャート)
(「Goodな功績」と「Badな功績」)
「大統領の成績表」では、レーダーチャートの大きさやキレイさ/いびつさが、エピソードを読んだ印象や当時の国民人気と必ずしも連動していないのも興味深いです。当時の状況が違えば評価も変わったんだろうなと考えるのも、楽しかったり切なかったり。「Goodな功績」と「Badな功績」は、政治家を「Good or Bad」で捉える意見を最近SNSでよく見るんですが、「Good and Bad」を意識する機会にもなるかも。
冒頭にはカラーで「アメリカ史&日本史比較年表」があるのも嬉しい。広すぎる世界史との比較年表よりも、解像度高く理解できたような感触があります。それにしても、日本だと江戸時代のワシントン大統領からなので「歴史」として読んでいたのに、祖父母世代が生まれ、親世代が生まれ、自分も生まれ、前回のトランプさん! 一冊の中でのスピード感に、「歴史はつながっている」と改めて気づかせてくれます。
大人になると、マクロが見えづらくなる?
本書を読んでいくなかで、学生時代に勉強したこともスッカリ忘れていたり、そもそも当時も時系列や日米の関係を深くは理解できていなかったなと反省し、だからこそ面白いかもと一気に読めました。
それに、大人になってからの勉強や、仕事に必要な調べものは、なにかとミクロになりがち。それでも、長い時間幅や各国の立場、政策も金融面や軍事面など複数の視点を忘れないでいたいものです。がっつり現役歴史ファンの方には物足りないかもですが、同じようにマクロな視点を折に触れて読み返したい方にはオススメです。
今回は図書館で借りたのですが、購入して手元に置いておきたい一冊な予感。惜しいのが、大統領の顔が写真でなくイラストなこと。もちろん似てはいるし、権利関係が難しいんでしょうが、映像で再会したときに即反応できるよう写真だともっと嬉しかった!類似の本も読んでみつつ、リアルでの「ある翻訳者の本棚」入りを検討したいと思います。
トランプさんが第47代大統領に就任する就任式は、明後日の1月20日。このタイミングで、過去のアメリカ大統領をおさらいしてみるのはいかがでしょうか。
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