こんばんは。
土曜日は、趣味に関する本や雑学収集本です。
刑事ドラマ、お好きですか?
「これ、どうなるの?」とハラハラドキドキする作品から、「絶対犯人この人だ(笑)」とテンプレ展開を楽しむ作品まで、国内外を問わず刑事ドラマや映画が好きです。そして、ある作品で知った知識が他の作品でも出てくると嬉しくなります。
本日は、そんな警察に関する知識が増える本、『「警察組織」完全読本 新装版』を紹介します。
日本の刑事ドラマで一番偉いのは?
ひとつの映画やドラマの中の上下関係は作品鑑賞中にだんだんと分かってくるもの。でも、そもそもの階級ピラミッドを知って色んな作品の登場人物をあてはめていくと、また違った面白さが見えてきます。
<警察の階級ピラミッド>
1.警視監
2.警視長
3.警視正
4.警視
5.警部
6.警部補
7.巡査部長
8.巡査長
9.巡査
皆さんのお気に入りの登場人物はどこにいましたか? ちなみに本書で「一番偉い」と紹介されていたのは『踊る大捜査線』の室井さんと『相棒』の小野田さんでした!
「刑事ドラマあるある」は間違い?
本書にて「ドラマや小説といったフィクションでしか見られない“架空の世界”」と言われているのが「キャリアとノンキャリアの対立」。
キャリアはいずれ警察庁長官になれる資格を持ち、鼻持ちならない人物として描かれることもある人物。ですが本書では、その育ちの良さや、定年前に外の組織に出ないといけない警察官としての寿命の短さもあって、「ノンキャリアの間ではキャリア採用者のことを悪く言う者は滅多にいないというのが現実」と現場の声を紹介しています。
ここで経歴に傷がついたらもう彼は警察官人生が終わる。だから下の者は、『うちの課長を絶対辞めさせない』と燃えるんだ。最近は女性キャリアも増えたが、愛すべき“お殿様”“お姫様”と捉えている者がほとんど(大阪府警巡査部長)
“お殿様”や“お姫様”を支える物語も、もっと見てみたい!と思うと同時に、翻訳する際に、その登場人物と同じ仕事をしている人が見たり読んだりしたときの気持ちにも意識を向けたいなと思いました。
翻訳者泣かせ? 「警察用語大辞典」
時間勝負で、ときに限られた人以外には意図を把握されたくないことから、警察官には「隠語」が沢山ありますね。本書ではそんな隠語を集めた「警察用語大辞典」のページも。
<警察用語(抜粋)>
「ホシ」犯人・容疑者
「マルモク」目撃者
「弁当持ち」執行猶予中の人間
「ラジオ」無銭飲食
「歌う」自白する
「踊る」暴れる
聞いたことがあるものも、本当に言うの?なものも。本書では全部で94の警察用語が収録されています。
グッと世界観が出せて短い言葉は翻訳ではありがたい。でも、理解してくれる層を限定しすぎてしまうのは避けたい。ケースバイケースの判断が必要な警察用語の世界に触れるきっかけにもなるかもしれません。
そして、これらの隠語は日英翻訳するときも苦労しそうですね。今後、日本の警察ドラマや映画の英語字幕にも注目していきます!
そのほかにも、車好きが楽しめるパトカーや警察車両の図鑑ページなどもあり、60ページとは思えない充実度。日本の警察への知識を深めてみたいときにおススメの一冊でした。
コメント