こんばんは。
月曜日は、英語や日本語に関する本です。
理系の英語表現を学べる一冊
本日は、『英語で説明する科学技術』を紹介します。先週投稿した『︎英語で経済・政治・社会を討論する技術と表現』と同じ著者による、『英語で説明する〜』シリーズの科学技術編です。

文系出身の技術翻訳者にとって、理系のボキャブラリーを増やすのに役立つ一冊で、技術英検(旧・工業英検)の参考書としても活用できます。
理系の7分野を日英併記と音声で学ぶ
本書では、テクノロジー、医学、気象学、地質学、生物学、化学、天文学、の7分野について、基礎知識をできるだけ日英併記で学べる構成になっています。中学や高校の教科書が、日英併記になったようなイメージです。
文系出身の翻訳者にとって、理系の単語や文章は、英語のほうがかえって理解しやすいこともあります。本書は、単語レベルで日英対応を覚えるだけでなく、それぞれの用語の本質的な意味まで理解しやすい作りになっています。
さらに、音声付きなので、発音の確認や記憶の定着にも役立ちます。
非技術系翻訳者にも役立つ「科学の教養」
以前は、こういった参考書の前書きや後書きを斜め読みしていました。しかし最近になって、単なる知識だけでなく、著者のポリシーや背景を知ることができるため、じっくり読むようになりました。時には、個別の知識よりも、一冊を通じて得られる考え方のほうが役立つこともありますよね。
本書のプロローグを改めて読み返すと、以前よりも印象深く感じます。
21世紀に入り、科学技術が数段進歩し、新聞・テレビのニュースでも科学技術の話題が非常に多くなりました。(中略)
そういった社会情勢を反映するかのごとく、英検、TOEFL、IELTS、工業英検などの英語資格検定試験や大学入試でも,サイエンスに関するトピックが増え、英語学習におけるcultural literacy(教養)の重要性が高まりました。
ところが学生時代から理系の勉強をあまりやって来なかった人にとって,サイエンスに関する記事は母国語でもわかりにくく、まして『サイエンティフィック・アメリカン』のような英語雑誌の科学記事は読むのが難しいようです。
本書が発売されたのは2014年1月。それから10年が経ち、サイエンスはさらに身近な存在になりました。
非技術系の翻訳者であっても、思わぬ場面で理系の内容に触れる機会が増えているかもしれません。そうしたときに、基礎用語を文章レベルで日本語・英語の両方で学べる本書は、手元に置いておくと何かと役立つ一冊になりそうです。
***
本書が気になった方は、こちらから購入できます。
コメント