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『英米法辞典』田中 英夫 (編集)

こんばんは。
月曜日は、英語や日本語に関する本のシリーズです。

専門辞書、何を持っていますか?

翻訳者にとって、辞書は「お金で買える実力」とよく言われます。
辞書さえあれば実力アップ!というわけではもちろんないのですが、装備が軽すぎると心もとないのも確か。皆さんは、どんな辞書を揃えていらっしゃいますか?

本日は、法務・契約・特許翻訳者にとって、あると心強い『英米法辞典』の紹介です。
一般の辞書では「《法》~」等、専門分野の略語付きで訳語候補を見つけても、はたしてその日本語で良いのか。単語自体はとっても簡単なときこそ曲者だったりもします。

今だったらとりあえずChatGPTに「法律用語としてのconsiderationについて解説して」とか投げると、結構しっかりとした回答が返ってくるものの、やはり信頼性の高いソースも欲しい。そんなときに詳しい解説が読める本書があると安心感があります。

私は最近リーガル比率が減ったのでいまだ紙のみですが、ガッツリ法務の翻訳者の方は電子辞書で導入すると便利ですね。
https://www.logovista.co.jp/lverp/shop/ItemDetail?contents_code=LVDTK01010

どんな専門辞書を揃えるべきか

一般の国語辞典、英和辞典、英々辞典については、単発の辞書セミナーなどもありますし、メジャーどころをパッケージにして販売しているアプリもよいですね(いつかブログ記事にしたい!)。
ただ、自分の分野で必要な専門辞書となると、特に翻訳学習中の方には情報収集の難易度が高いかもしれません。

オススメの情報収集方法は下記3つです。

①翻訳業界誌で分野が特集されている記事をチェックする
(『通訳翻訳ジャーナル2025WINTER』のメディカル特集では、下記が紹介されていました。
  『医薬品開発-承認申請-市販後業務のための知っておきたい英単語・英語表現』
  『ライフサイエンス辞書』
  『MedDRA/J』
  『MSDマニュアル』)

②翻訳スクールやセミナーにて講師に質問する
(注:講師によっては、嬉しくなって語り過ぎちゃうかも(笑))

③SNSやオンラインコミュニティで先輩翻訳者に質問する
(注:先輩翻訳者さんによっては、(以下略))

そして、やっぱり辞書は値段も高いですし、購入前にまず図書館で現物を確認するといいと思います。

実務翻訳者は専門分野を限定しやすいものの、出版や映像翻訳者は色んな分野をまたぐ人も多いですよね。まずは、図書館で手に取る「この分野ならこの辞書!」という情報を知っていると安心感がグッと高まります。法律系の案件で本書を思い出してもらえたら嬉しいです♪

裏技? 辞書はたまに人から貰える!

その情報量の豊富さもあって5桁な価格の本書。実はお世話になっていた方が「前の職場の社内図書館が閉鎖になったから貰ってきた。コレとかいる?」と持ってきてくれたのでした!

特にコロナ以降は、在宅勤務の流れを受けてオフィス縮小による本棚廃棄なども割と聞く話です。本好きとしては切ない話でもありますが、翻訳者にとっては貴重なお宝を手に入れるチャンスかもしれません。
「学校を卒業したら、辞書も教科書も全捨てタイプ」な家族や親戚の動向も含めて、要チェックですね!

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