こんばんは。
火曜日は、お金や経営に関する本です。
数字、得意ですか?
皆さまは、数字はお得意でしょうか。確定申告が悩みの種な方も結構いらっしゃいますよね。
本日は、『数字で考える習慣をもちなさい: 女子高生コンサルタント・レイの数字眼』を紹介します。Kindle unlimitedの読み放題タイトルです。
こちら、実は始めて自分で担当クライアントの売上計画をたてることになったときに偶然手に取った本。マンガ部分もあって読みやすく、私の売上計画のたて方や達成するための方法の基礎を作ってくれました。
「数字眼」とは
本書における数字眼とは、「数字に対して敏感に反応する『眼』のこと」。数字眼があることで3つの力(①把握力、②具体化力、③目標達成力)がつくと説明しています。
数字眼とは:数字に対して敏感に反応する『眼』のこと。
数字眼があると、
①把握力(全体を把握する力)
②具体化力(具体的物事を考える力)
③目標達成力(目標を達成する力)、の3つの力が伸びる
そして、文学部出身で数字にもお金にも強くなかったときに知れて良かったのが、「数字の見方の原則」です。
「数字の見方の原則」
①全体をつかむべし(割合)
②大きな数字を見落とすな(小さい数字にのみこだわりすぎるな)
③小さな数字を見落とすな(単価が変わると全体が大きく変わることも)
④数字の定義を正確に知る
⑤時系列で比較せよ(定点観測)
⑥他とも比較せよ
①②③では、単価だけ見て取引量を把握しない、またはその逆なんかも、「単価×案件ボリューム×発生頻度」の翻訳稼業では手痛い結果になりかねませんね。
⑤は、初めて本書を読んだときに一番印象的な点でした。実際に数字を折れ線グラフに見える化して毎日チェックすることで、営業活動をすべきタイミングも見極めやすくなったと思います。自営業の方にとっても確定申告が楽になりそうです。
⑥については、上場企業が少ない業界なので決算情報は少なく、フリーランスの収入状況は見えづらいですが、例えば日本翻訳連盟(JTF)の「翻訳・通訳業界調査報告書」から、「見えないライバルや仲間たちの収入事情」を確認するのもおススメです(アンケートに協力すれば調査結果を閲覧できます)。
数字の理解は翻訳コンテンツの理解に通じる?
本書では、数字眼を具体的に鍛える方法として下記の5つを紹介しています。
「数字眼を具体的に鍛える方法」
①大事な数字を覚える
②定点観測
③部分から全体を推測する
④数字を関連づける
⑤常に数字で考える習慣をもつ
「重要な情報を覚えて、さらに日々アンテナを張っていて、そのとき目の前に来た一部の情報を既存の知識と組み合わせながら読み取っていく」。こう書くと、翻訳作業の原文コンテンツ理解と似ている気もしますね。
本書で具体的な数字の読み解きによる解釈の広がりに触れると、「数字は単調でつまらない」「お金について考えるのは卑しい」という考え方や意識も変わってくるかもしれません。
避けては通れない数字やお金の話、できれば自分ごとに引き寄せて楽しく取り組みたい。そんなキッカケにもなりそうな一冊でした。
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