こんばんは。
水曜日は、小説、エッセイ、漫画本です。
翻訳者の登場する物語が好き
ん〜〜〜
やっぱりここの訳文いまひとつね…
悪くないけど良くもなく…
どうしたらいいのかしら…
本日は『うちの小さな女中さん』をレビューします。これは最新巻の5巻で翻訳家の令子さんが仕事中に苦戦しているところです。訳語に悩む姿も上品・・・・・・!
翻訳者・翻訳家が出てくる物語は楽しく読んでいます。以前ご紹介した『占』でもそうでしたが、素敵な女性だと描かれていることが多いのも嬉しいですね♪

昭和初期、翻訳家と小さな女中さんの二人暮らし
舞台は昭和初期。14歳の野中ハナは翻訳家の蓮見令子の家で女中として働くことに。真面目なハナちゃんと、上品な令子先生、お互いを思いやりながら日々を丁寧に大事に過ごす2人の物語です。
5巻では、ご近所さんにゼリーの存在を教えてもらい、令子さんもゼリーが好きだと知ったハナちゃんがゼリーを作るエピソードが温かくて好きでした。
初めて作ったゼリーに見とれてしまったハナちゃん。そんな姿を見た令子さんからゼリーのお礼だと、どこかゼリーに似ている綺麗な文鎮を贈られます。これまで、休日の過ごし方が分からなかったりと受け取り下手でもあったハナちゃんが、少しずつ令子さんの思いやりを受け取る姿にほっこりとした気持ちをもらえます。
「生活を楽しむ」ということ
洗濯
洗濯機が普及する昭和三十年頃まではタライと洗濯機で手洗いしており
時間も力も要る大変な家事仕事でした
ハナちゃんの女中仕事から昭和初期の生活を知れるのも本シリーズの魅力のひとつ。「昭和豆コラム」では、当時特有のものの説明や、今でもあるものがいつ頃日本に入ってきたかなどの説明もあります。
洗濯も本当に大変なお仕事! でも、ハナちゃんが決して辛そうではなく、先生のためにと細かな家事工程をこなしているところを見ると暮らしへの意識も変わってきそうです。当時とまったく同じ工程は難しいけれど、現代のやり方にももう少し丁寧さをもって取り組みたい。バタバタやキリキリといったネガティブな感情に支配されず「生活を楽しむ」コツも隠れている気がします。
冒頭に引用した、いまいち訳文がハマらないのに悩んでいた令子さんも、丁寧に窓掃除をするハナちゃんの姿を見て仕事机の周りを片付けます。すると、どうやら問題解決の糸口がつかめたみたい。
私も含め、本書を読んだ翻訳者が同じように問題解決することを祈って引用しつつ、本日はここまで。
そうだ ここをこうして…
うんうん いいじゃない
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