こんばんは。
木曜日は、IT、ツールに関する本またはオススメツールや設定のシリーズです。
Wordの編集記号とは
Wordの「編集記号」は、通常は目に見えないスペース、タブ、改行、段落の区切りなどを可視化するための記号です。文章のレイアウトを正しく整えるために重要な要素ですが、一般ユーザー向けにデフォルトでは非表示になっています。
翻訳者にとっては、非表示のままだと不要なスペースや意図しない改行に気づきにくくなり、余計な編集ミスを起こしてしまいやすくなります。本日は「Wordの編集記号を表示」する方法と、そのメリットを紹介します。
その空白は何?
おなじみ「=rand()」で作成される文章を記載したWordファイルです。一見したところ、問題はなさそうですね。

ですが、編集記号をオンにしてみると……?

うう、とっても嫌です、こういうの……。
お気づきになりましたでしょうか? 冒頭の字下げ箇所です。1つ目は、タブが入っていて右矢印(→)の編集記号が表示されています。2つ目は、全角スペースの四角(□)と半角スペースの中黒のような小さな点(・)が表示されています。頑張って打って1つ目に合わせたんでしょうね……。そして、3つ目はルーラー部分を見れば分かるようにインデントで字下げが設定されています。
うう、とっても嫌です、こういうの……(2回目)。
ドキュメント制作のプロたちは高い確率で編集記号をオンにしているのでWordドキュメントとしての「汚れ」も避けたいのですが、本当に問題なのはこのWordドキュメントが自分の手元を離れた後にツール処理されるときです。
Wordにフィールドやマクロを走らせての自動処理がうまくいかなかったり、海外OSのマシンで開いたときに文字化けしたり、Wordから別のアプリケーションへの流し込みがうまくいかなかったり、さまざまな不具合が出る可能性があります。
そのため、実務で支給されるフォーマットでは編集記号についても指示されていることがあるのですが、残念ながら編集記号を表示していないと見落としてしまいます。
トライアルでも、編集記号によるレイアウトのキレイさというのは結構注目されていますし、あまりに行き当たりばったりな「汚れたレイアウト」だと減点の対象ともなりえます。
今週も10秒で終わります! 設定手順
さて、前置きが長くなってしまいましたが、今週も設定自体は一瞬です。
Wordの[ホーム]タブ
―[段落]欄の「編集記号の表示/非表示」ボタンをクリック

もしくは、
Wordを開いて[ファイル]
([Wordのオプション]ウィンドウが表示されます)
→「すべての編集記号を表示する」にチェックを入れる

依頼元からの指示があるときもないときも、「翻訳としての美しさ」だけではなく「翻訳データとしての美しさ」も追及していきたいですね♪
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