MENU

【読書記録47】『いくつになっても恥をかける人になる』

こんばんは。
日曜日は、ビジネス書の紹介です。

翻訳の仕事に「恥」はつきもの?

僕の本業である広告の仕事は、自分の恥と向き合うことの連続だ。どんなCMやポスターで商品が売れるのか商品やブランドによって変わるため、毎回の仕事がオーダーメイドのこの仕事には明確な「正解」は存在しない。結果的に、捻り出す企画にはこれまでの自分の生活での気づきや価値観、趣味趣向が大きく反映される。何を面白いと感じるのか、何をかっこいいと感じるのか、何をかわいいと感じるのか。企画を通じて自分の価値観をさらけ出すことになる。

著者が働くコピーライティングの世界と同じく、翻訳業にも「恥」はついてまわるのは、やはり言葉を扱う仕事だからでしょうか。絶対にこれだという一つの正解があるわけではなく、自分のボキャブラリーから訳語を練りだし、第三者に確認されあれやこれやとフィードバックが返ってくる。

さらに私の場合だと、別の翻訳ジャンルにチャレンジしている今、直接言われてこそないものの「もう翻訳の仕事をしているのに、この訳文なの?って思われているかも……」と憂鬱な気分になることもあります。それでも「学校の恥はかきすて!」と無理やり自分を納得させていたときに出会った一冊です。

本日は『いくつになっても恥をかける人になる』、Kindle Unlimitedの読み放題タイトルです。たくさん紹介されていた恥をかくことに対して前向きになれるヒントのうち、ふたつを紹介します。

恥をかくことに対して前向きになれるヒント①
チャンスの神様は恥をかいた人にしか微笑まない

恥をできるだけかきたくないのはみんな一緒。本書では、だからこそ行動することで頭一つ抜けることができるかもしれないと伝えています。

チャンスは最初から「チャンスの顔つき」をして転がっているわけではない。些細なきっかけが「今思えばあれがチャンスだった」という出来事になるのだ。

日々の生活の中で、この些細なきっかけという糸の端を見つけて手繰り寄せるのにはちょっとしたコツがいる。この糸の端は大体、「頭ではやったほうがいいと分かっているが、行動に移していないこと」としてわたしたちの目の前に現れる。それは、覚えてもらえるように自己紹介を工夫することかもしれないし、セミナーの一番前の席に座ったことで講演者との間で生まれた会話かもしれない。

このような少し恥を感じる行動がなぜチャンスに変わるかというと、他の人もあなたと同じように恥ずかしくて行動に移せていないからである。その恥を乗り越えてあなたが行動に移すことができれば、この小さな行動はチャンスに変わる。

「チャンスがどこにあるか分からない」人は、「恥ずかしい」をキーにアンテナをはるといいのかも? 翻訳者だとクライアントと出会える場に行く等も、ためらいがちだけど実はやると効果的だったりしますね(迎える側のときは、いつも楽しみにしています!)。

恥が高い壁に感じられるときは、あなたがこれまでやったことのないことにチャレンジできている証拠なのだ。最初の一歩が怖いのは、それが「やればできるという可能性」を捨てる瞬間だからである。一度手を出してしまうと「私は本当はやればできるのに」と言い訳することはもうできない。できなかったときに、その結果を直視しなくてはならない。しかし最初の一歩を踏み出してしまうと「なんであんなことで悩んでいたんだろう」と感じるはずだ。たった一歩の勇気で、あなたは「やったことのない人」から「やったことのある人」になれたのだ。

「やったことのない人」から「やったことのある人」に。こう言われると前向きな気持ちになれます。

以前、翻訳で携わったある分野が面白すぎると転職した人もいました。翻訳者への道という意味では正統派のゴールではなかったかもしれませんが、彼女が行動したからだなあとたまに思い出します。

恥をかくことに対して前向きになれるヒント②
「恥」は先行投資する「コスト」

最近、お金の勉強やインデックス投資が楽しくなってきた身としては、「恥は先行投資するコスト」という考え方も面白い。

今恥をかいているということは、チャレンジできている証拠だ。チャレンジには、恥はつきものだ。つまり恥は、新しい経験とスキルを手にするための「コスト」ともいうことができるだろう。

(中略)

恥をかくという行為は、誰でもお金をかけずにできる投資だ。恥をコストとして意識することで、新しい体験やスキルを手に入れるために恥がポジティブに見えてくるだろう。

(中略)

もしあなたが今恥をかいているとしたら、恥を先行投資したと思おう。今感じている恥は、未来の自分に先回りして、今の自分が引き受けた恥なのだ。

これまでに何かコストをかけて投資した成功体験を思い出すのも良さそうですね。

本書では他にも「恥には大きく分けて6種類ある」と分類し、様々な状況でのアプローチ案を紹介しています。いわゆる初心者/中堅/ベテラン、どのタイプの方にも当てはまる部分がありそうです。

日々の翻訳の仕事も、翻訳学校での勉強も、このブログも、「恥はチャレンジの証拠」「恥がチャンスを引き寄せる」と思って続けていきます。一緒に頑張りましょう!

***

本書が気になった方は、こちらから購入できます。
投稿時点では、AmazonではKindle Unlimitedの読み放題タイトルです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

企業にて、産業翻訳の翻訳、チェック、ディレクションに従事。
フリーランスにて、映像翻訳と読書ブログ運営。
観劇と、ヨガ・ピラティスが好き。

(このサイトはアフィリエイト広告を掲載しています。)

コメント

コメントする

目次