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【読書記録166】『ボッコちゃん』

おはようございます。
今日は、小説・エッセイ・漫画本の日です。

AI時代、改めて星新一が面白い

超短編小説とも呼ばれる「ショートショート」。
本日は、そんな「ショートショートの神様」と称される星新一の作品を紹介します。

星新一作品の精巧さには、何度も驚かされます。
まずは純粋に読書として楽しんで驚き、次に自分でも小説を書いてみたあとに読み返して驚き、そしてAI時代のいま、時代を先取りしていたことに気づいて改めて驚かされるのです。

本日は、その代表作のひとつ『ボッコちゃん』。
50編のショートショートが収録された新潮文庫では表題作品となっています。
Audibleの聴き放題対象タイトルでもあります。

完璧な美人ロボット「ボッコちゃん」

そのロボットは、うまくできていた。女のロボットだった。人工的なものだから、いくらでも美人につくれた。あらゆる美人の要素をとり入れたので、完全な美人ができあがった。

「ボッコちゃん」は、バーのマスターが道楽で作ったロボット。
美人で、簡単な受け答えだけができる存在です。ときおりマスターが中身を回収するため、お酒もいくらでも飲める――そんなボッコちゃんに、店の客たちは次第に魅了されていきます。

「きれいな服だね。」
「きれいな服でしょ。」
「なにが好きなんだい。」
「なにが好きかしら。」
「ジンフィーズ飲むかい。」
「ジンフィーズ飲むわ。」

感情を持たない存在と、人間の側の勝手な期待や思い込み。
そのズレが、限られた文字数のなかで静かに、しかし確実に不穏さを積み上げていく構成は見事です。

AI時代に読む「ボッコちゃん」

AIとチャットを交わせる今だからこそ、私たち読者はボッコちゃんの美しさと恐ろしさを、これまで以上に実感できます。

とくに、AIを情報収集の手段にとどまらず、ひとつの心の拠り所としている人にとっては、どこかドキッとさせられるやり取りを引用して、本日はここまで。

「もう来られないんだ。」
「もう来られないの。」
「悲しいかい。」
「悲しいわ。」
「本当はそうじゃないんだろう。」
「本当はそうじゃないの。」
「きみぐらい冷たい人はいないね。」
「あたしぐらい冷たい人はいないの。」
「殺してやろうか。」
「殺してちょうだい。」

***
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この記事を書いた人

企業にて、産業翻訳の翻訳、チェック、ディレクションに従事。
フリーランスにて、映像翻訳と読書ブログ運営。
観劇と、ヨガ・ピラティスが好き。

(このサイトはアフィリエイト広告を掲載しています。)

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