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【読書記録67】『通訳翻訳ジャーナル 2025SPRING』

こんばんは。
金曜日は、翻訳に関する本です。

本日発売! 通翻ジャーナル最新号レビュー

読み継がれてきた歴史ある書籍ももちろん参考にしつつ、業界の最新情報もチェックしたい。そんな私たちにとって年に4回チェックしたい『通訳翻訳ジャーナル』の最新号が本日発売です。

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たまにはスピード感のある投稿ということで、本日は最新号の『通訳翻訳ジャーナル 2025SPRING』をレビューします。Kindle unlimitedの読み放題タイトルです。

(大特集)「メディカル分野の通訳・翻訳」~AIで通翻訳者はよりクリエイティブな仕事に?

『通訳翻訳ジャーナル 2025SPRING』のメイン特集は「AI時代の英語力・日本語力」。

通訳・翻訳へのAIの浸透率を数字で紹介しつつ、専門家による寄稿記事が掲載されています。印象的だったのが『英語のあや』などでも有名なトム・ガリーさんの記事。

このような状況の中で、私たち言語プロフェッショナルに求められるのは、AIとの差別化戦略です。当面の戦略として最も重要なのが、AIを効果的に活用する能力を磨くことです。
(中略)
しかし、長期的な視点に立つと、単にAIツールを使いこなせるだけでは不十分です。私たちには、クライアントから信頼される「人間」としての価値を確立することが求められます。そこで私が提案したいのが「言葉のコンシェルジュ」という職業像です。

「言葉のコンシェルジュ」とは、例えば「企業の海外ブランディング戦略を考案」といった企画立案やソリューション設計のことで、今後私たちの仕事はより創造的なものになると提示されています。

これまでも翻訳目的やソースクライアント、対象製品・サービス・作品などへの興味が強かった通訳者・翻訳者にとっては歓迎すべき展開かもしれません。比較的この傾向が強く、AIも楽しんで使用している私も、なんだかワクワクしながら読めました。

(サブ特集)「通訳会社・翻訳会社で働く」~ありだと思います!

サブ特集は「通訳会社・翻訳会社で働く」。同じ企業内で翻訳に関する仕事をされている方々の様子が知れて興味深かったです。

ディレクター目線で共感したのはある通訳コーディネーターさんのインタビュー記事。

Q通訳コーディネーターの仕事のやりがいは?

 通訳者はよく「黒子」と言われますが、コーディネーターは「黒子の黒子」です。クライアントや通訳者をサポートし、それが結果的に世の中のためになっていると思うとやりがいを感じますし、仕事の醍醐味だと思っています。

「黒子」や「黒子の黒子」であること、確かになぜか下に見てくる人もいたりしますが、つられて卑屈になってしまうのではなく、前向きに誇りを持っていきたいですね。そういった気持ちが仕事にも表れるし、「ちゃんとした方は見てくださっている」と思っています。

昔から花形と言われていたフリーランス翻訳者以外の、翻訳にかかわる仕事に光があたったようで、うれしい気持ちにもなったサブ特集でした。

自分自身を振り返っても、企業勤めを経て独立した人たちの話を聞いても、企業内で自分の作業の前工程や後工程の存在を知ることってとっても大きい。機会やご縁があったら「通訳会社・翻訳会社で働く」のも大いにありだと思います!

実際に働くことは叶わなくても、企業内で働く人の声を聞くだけでも自分のビジネスや納品物はきっと変わってくる。やはり、こういった業界誌や業界イベントにはアンテナを張っておきたいですね。

まだ寒さが辛い日々ですが、「春号」で気持ちも新たに通訳や翻訳を学んでいきましょう♪

***

本書が気になった方は、こちらから購入できます。
投稿時点では、AmazonではKindle Unlimitedの読み放題タイトルです。

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この記事を書いた人

企業にて、産業翻訳の翻訳、チェック、ディレクションに従事。
フリーランスにて、映像翻訳と読書ブログ運営。
観劇と、ヨガ・ピラティスが好き。

(このサイトはアフィリエイト広告を掲載しています。)

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