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【文房具紹介(2)】『付箋 白地図』

こんばんは。
1日ズレて、月の初日は、文房具の日です。

翻訳者と地図との関係

翻訳者にとって、地図は単なる背景資料ではなく、翻訳の正確性を高めるための重要なツール。特に、物語や資料の中で地名や移動ルートが頻繁に登場する場合、視覚的に整理しながら作業を進めることで、訳語の統一やストーリーの整合性を保ちやすくなります。

今回紹介する「付箋 白地図」は、先月の「『勉強計画ノート』」と同じく伊沢拓司さん率いる知識集団”QuizKnock”と学研ステイフルとで共同開発された文具です。本来は日本史・世界史・地理の学習用ですが、翻訳者にも便利かも!と最近愛用しています。現在3冊発売されています。

1は、世界地図/ヨーロッパ・地中海/北アメリカ/インド・西アジア
2は、東アジア/ヨーロッパ・北アフリカ・中東/朝鮮半島/東南アジア
3は、日本と周辺諸国/近畿地方/日本地図

これは2。

翻訳をする際、地図を参照するのは下記のようなケースでしょうか、

• 地名や地理的な特徴の確認
→ 原文に登場する場所が実在するのか、どのような特徴があるのかを調べる。

• 移動ルートの把握
→ 登場人物がどこからどこへ移動したのかを整理し、現実的な距離感や移動時間を考慮する。

• 文化的背景のチェック
→ 地域ごとの歴史や文化を理解し、適切な訳語や補足説明を選ぶ。

こうした情報を、単にPCの画面上で確認するだけではなく、紙の地図に書き込みながら整理することで、より直感的に理解しやすくなります。そこで役立つのが「付箋 白地図」です。

活用法① 表記の調べ物が完了したものから書き込み

翻訳を進めるうえで、地名の表記や訳語の選択には細心の注意が必要。案件によっては表記の裏取り結果もクライアントへの申し送りに記載したりしますね。ただ、表記を再確認する際に他の調べもの情報も記載した申し送りを再度読むのもひと手間だったり、思考が遮られたり。

そこで地名の調べ物が完了したら、地図フセンに(も)記入していくことで、情報を整理しながら翻訳を進められます。まだ確定していない訳語には「仮の表記」を書き込み、後で見直す際の目印にしてもいいですね。

もちろん、社会科の先生のようにスラスラと地図が書ける方は自分で書いてもいいのですが、私を含め地図を書くのが苦手な方には気軽に書き込みが出来るフセン形式はありがたい!

活用法② ルートや距離感、時系列の整理

物語や資料の中で、登場人物が移動するシーンや出来事が発生する順番を整理する際、地図フセンは非常に役立ちます。翻訳中に登場人物の移動や出来事の時間軸が整理され、整合性の取れた訳文を作成しやすくなります。

その距離感や移動手段による所要時間を考慮する必要があったり、アリバイ関係の整理にも役立つかも。自己満足な部分もありますが、より翻訳対象の世界に親しむためのツールとして使えそうです。

***
“QuizKnock”さんも学研ステイフルさんも、まさか受験時代をとっくに過ぎた社会人の翻訳者に愛用されているとは予想していないかも? 「自分の受験生時代にも欲しかった!」という気持ちは相変わらずあるものの、大人になってからの「楽しく勉強しつつ仕事する」際にシッカリ使わせてもらおうと思います♪

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気になった方は、こちらから購入できます。

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この記事を書いた人

企業にて、産業翻訳の翻訳、チェック、ディレクションに従事。
フリーランスにて、映像翻訳と読書ブログ運営。
観劇と、ヨガ・ピラティスが好き。

(このサイトはアフィリエイト広告を掲載しています。)

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